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2012年

日時:2013年3月15日
情報源:中国衛生部(http://61.49.18.65/)『疫情信息(感染症発生情報)』
内容:衛生部2012年全国法定伝染病流行状況
<抄訳>
2012年(2012年1月1日零時から12月31日24時まで)、全国(台湾、香港、マカオを除く)で報告された法定伝染病は6,951,478症例,死亡17,315人。

2012年に全国で報告された甲類伝染病は76症例、死亡1人。乙類伝染病のうちSARS、ポリオ、ジフテリアの発症、死亡例報告は無いが、その他乙類伝染病が合計3,216,856症例、死亡16,720人報告されている。報告発症例の多い上位5位はウイルス性肝炎、肺結核、梅毒、細菌性・アメーバ赤痢、淋病で、乙類伝染病発症数の94.55%を占める。また死亡症例数の多い上位5位はエイズ、肺結核、狂犬病、ウイルス性肝炎、流行性出血熱で、乙類伝染病死亡例の98.38%を占める。

丙類伝染病は合計3,734,546症例、死亡594人が報告されている。発症例の多い上位5位は手足口病、「その他感染性下痢」、流行性耳下腺炎、流行性感冒、風疹で、丙類伝染病発症数の98.97%を占める。また死亡症例の多いものは手足口病、「その他感染性下痢」である。

2011年と比べ2012年の甲乙類伝染病において、腸管感染症と呼吸器感染症の報告発症率はそれぞれ12.62%、3.50%減少している。自然宿主/虫由来の伝染病、血液由来/性感染症の発症率はそれぞれ3.78%、1.42%増加している。腸管感染症のうちコレラ、チフス・パラチフスの発症数は増加。ポリオ、A型肝炎、細菌性・アメーバ性赤痢、未分類型肝炎、D型肝炎の発症数は減少。呼吸器感染症のうちSARSとジフテリアの発症例、死亡例は無し。インフルエンザA(H1N1)、麻疹、猩紅熱、流行性脳脊髄膜炎、百日咳、肺結核の報告は減少。自然宿主/虫由来の伝染病のうちデング熱、流行性出血熱、レプトスピラ症、日本脳炎、住血吸虫症、ブルセラ症の報告数は増加。ペスト、高病原性鳥インフルエンザ人感染(1症例)は2011年と同様。マラリア、狂犬病、炭疽は減少。血液由来/性感染症のうちC型肝炎、エイズ、梅毒は増加。淋病、B型肝炎は減少している。

2012年、全国で報告されたペストの発症1症例、死亡1人で、発症数、死亡症例数は2011年と同じ。コレラの報告は75症例、死亡例無しで、報告発症率は2011年に比べ211.11 %増加している。高病原性鳥インフルエンザ人感染は発症1症例、死亡1人で、発症数、死亡症例数は2011年と同じ。

2011年

日時:2012年2月10日
情報源:中国衛生部
内容:内容:衛生部2011年全国法定伝染病流行状況
http://www.moh.gov.cn/publicfiles/business/htmlfiles/mohjbyfkzj/s3578/201202/54106.htm
<抄訳>
2011年(2011年1月1日零時から12月31日24時まで)、全国(台湾、香港、マカオを除く)で報告された法定伝染病は6,320,099症例,死亡15,802人。
2011年に全国で報告された甲類伝染病は25症例、死亡1人。乙類伝染病のうちSARS、ジフテリアの発症、死亡例報告は無いが、その他乙類伝染病が合計3,237,533症例、死亡15,263人報告されている。報告発症例の多い上位5位はウイルス性肝炎、肺結核、梅毒、細菌性・アメーバ赤痢、淋病で、乙類伝染病発症数の94.41%を占める。また死亡症例数の多い上位5位はエイズ、肺結核、狂犬病、ウイルス性肝炎、流行性出血熱で、乙類伝染病死亡例の97.56%を占める。

丙類伝染病は合計3,082,541症例、死亡538人が報告されている。発症例の多い上位5位は手足口病、「その他感染性下痢」、流行性耳下腺炎、流行性感冒、風疹で、丙類伝染病発症数の98.70%を占める。また死亡症例の多い上位3位は手足口病、「その他感染性下痢」、流行性感冒である。

2010年と比べ2011年の甲乙類伝染病において、腸管感染症と呼吸器感染症の報告発症率はそれぞれ4.73%、2.38%減少している。自然宿主/虫由来の伝染病、血液由来/性感染症の発症率はそれぞれ1.31%、4.66%増加している。腸管感染症のうちD型肝炎の発症数は増加。コレラ、A型肝炎、チフス・パラチフス、細菌性・アメーバ性赤痢、未分類型肝炎の発症数は減少。呼吸器感染症のうちSARSとジフテリアの発症例、死亡例は無し。猩紅熱、百日咳、インフルエンザA(H1N1)は増加。麻疹、流行性脳脊髄膜炎、肺結核の報告は減少。自然宿主/虫由来の伝染病のうちペスト、デング熱、マラリア、レプトスピラ症、日本脳炎、狂犬病の報告数は減少。高病原性鳥インフルエンザ人感染(1症例)は2010年と同様。流行性出血熱、ブルセラ症、炭疽、住血吸虫症は増加。血液由来/性感染症のうち淋病の報告数は減少したが、エイズ、C型肝炎、梅毒、B型肝炎はともに増加している。

2011年、全国で報告されたペストの発症1症例、死亡1人で、発症数、死亡症例は2010年に比べそれぞれ減少している。コレラの報告は24症例、死亡例無しで、報告発症率は2010年に比べ84.75%減少している。高病原性鳥インフルエンザ人感染は発症1症例、死亡1人。報告されたポリオ20症例はすべて国外から輸入されたT型野生株ポリオウイルスによるものである。

2010年

日時:2011年2月10日
情報源:中国衛生部
内容:衛生部2010年全国法定伝染病流行状況
http://www.moh.gov.cn/publicfiles/business/htmlfiles/mohjbyfkzj/s3578/201102/50646.htm
<抄訳>
2010年(2010年1月1日零時から12月31日24時まで)、全国(台湾、香港、マカオを除く)で報告された法定伝染病は6,409,962症例,死亡15,257人。

2010年に全国で報告された甲類伝染病は164症例、死亡2人。乙類伝染病のうちSARS、ポリオ、ジフテリアの発症、死亡例報告はないが、その他甲乙類伝染病が合計3,185,932症例、死亡14,289人報告されている。報告発症例の多い上位5位はウイルス性肝炎、肺結核、梅毒、細菌性、アメーバ赤痢、淋病で、甲乙類伝染病発症数の94.97%を占める。また死亡症例数の多い上位5位はエイズ、肺結核、狂犬病、ウイルス性肝炎、インフルエンザA(H1N1)で、甲乙類伝染病死亡例の96.49%を占める。

丙類伝染病のうちフィラリアの発症、死亡例報告はないが、その他の伝染病が合計3,224,030症例、死亡968人が報告されている。発症例の多い上位5位は手足口病、「その他感染性下痢」、流行性耳下腺炎、急性出血性結膜炎、流行性感冒で、丙類伝染病発症数の98.49%を占める。また死亡症例の多い上位3位は手足口病、「その他感染性下痢」、流行性感冒で、丙類伝染病死亡例の98.66%を占める。

2009年と比べ2010年の甲乙類伝染病において、呼吸器感染症、自然宿主や虫由来の伝染病、腸管感染症、血液由来および性感染症の発症率は減少している。腸管感染症のうちコレラとD型肝炎の発症数は増加。A型肝炎、チフス/パラチフス、未分類型肝炎、赤痢の発症数は減少。呼吸器感染症のうち百日咳は若干増加。インフルエンザA(H1N1)、流行性脳脊髄膜炎、麻疹、肺結核、猩紅熱は増加。自然宿主や虫由来の伝染病のうちレプトスピラ症と流行性出血熱は増加。高病原性鳥インフルエンザ人感染、マラリア、ペスト、日本脳炎、デング熱、炭疽、狂犬病、ブルセラ症は減少。血液由来および性感染症のうちエイズ、梅毒、C型肝炎は若干増加。淋病、B型肝炎は減少。

2010年、人ペストの発症7症例、死亡2人で、発症数、死亡症例は2009年に比べ減少している。コレラの報告は157症例、死亡例無し。高病原性鳥インフルエンザ人感染は発症1症例、死亡1人。

*参考:症例の内訳は別紙参照。
*「その他感染性下痢」とはコレラ、赤痢、チフス、パラチフス以外の感染性下痢をいう。

2009年

日時:2010年2月10日
情報源:中国衛生部
内容:2009年の全国法定伝染病流行状況
http://www.moh.gov.cn/publicfiles/business/htmlfiles/mohbgt/s3582/201002/46043.htm
2009年(2009年1月1日零時から12月31日24時まで)、全国(台湾、香港、マカオを除く)で報告された法定伝染病は5,898,415症例、死亡15,267人。報告された発症率は444.15/10万、死亡率は1.15/10万。

2009年、全国で報告された甲類伝染病は97例、死亡3人。乙類伝染病ではSARS、ポリオ、ジフテリアの症例、死亡例はないが、その他の疾病が3,499,485例、死亡14,848人が報告されている。
甲乙類伝染病の発症率は263.52/10万、死亡率1.12 /10万。インフルエンザA(H1N1)を除き、甲乙類伝染病の発症率は2008年に比べ5.10%減少、死亡率は13.61%上昇した。報告症例の多い上位5位はウイスル性肝炎、肺結核、梅毒、細菌性/アメーバ性赤痢、インフルエンザA(H1N1)で、甲乙類伝染病発症総数の91.55%を占める。死亡者数の多い上位5位はエイズ、肺結核、狂犬病、ウイルス性肝炎、インフルエンザA(H1N1)で、甲乙類伝染病死亡者数の95.50%を占める。

丙類伝染病のうちフィラリアの症例、死亡例はないが、その他の疾病が2,398,833例、死亡416人が報告されている。丙類伝染病の発症率は180.63/10万、死亡率0.03/10万で、2008年と比べそれぞれ38.63%、118.88%上昇している。報告症例の多い上位5位は手足口病、その他感染性下痢、流行性耳下腺炎、流行性感冒、風疹で、丙類伝染病発症総数の99.16%を占める。死亡者数の多い上位3位は手足口病、その他感染性下痢、流行性感冒で、報告死亡者総数の99.76%を占める。

2008年と比べ、2009年は甲乙類伝染病のうち、血液由来の感染症の発症率が3.92%上昇した。呼吸器感染症、腸管感染症、自然由来および虫媒介感染症の発症率はそれぞれ13.83%、12.64%、5.17%減少している。血液由来の感染症のうち、淋病の発症数が若干減少したが、その他の疾病は増加している。エイズ、C型肝炎、梅毒の発症数はそれぞれ31.37%、20.96%、18.39%増加した。呼吸器感染症のうち、麻疹の発症率は60.29%減少した。腸管感染症のうちE型肝炎とチフス・パラチフスの発症はやや増加。コレラ、A型肝炎の発症率は明らかに減少している。自然由来および虫媒介感染症のうち、マラリアとレプトスピラの発症率はそれぞれ46.78%、35.12%減少。ペスト、鳥インフルエンザ人感染、デング熱、日本脳炎、ブルセラ症の発症率はそれぞれ上昇した。

2009年全国で報告されたペストは12症例、死亡3人で、2008年より10症例増加、死亡者は1人増加した。コレラの発症は85例、死亡者なし。発症率は0.0064/10万で、2008年より49.61%減少。高病原性鳥インフルエンザ人感染の発症は7症例、死亡4人が報告され、2008年より3症例増加、死亡者数は2008年と同じ。

*参考:症例の内訳は上記URLを参照。

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