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個別感染症情報(2016年)

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日時:2016年9月15日
内容:中国におけるジカ熱の流行状況並びに患者の発生状況
  • 河南省衛生計画出産委員会9月12日付けの発表(*1)によれば、河南省ではじめてのジカ熱輸入症例が確認された。
  • 患者は28歳男性。陝西省出身、河南省鄭州で勤務。公務でグアテマラに2ヶ月滞在、現地時間9月4日に頭痛と発熱(38.5℃)、9月5日に胸部の皮疹と喉の痛みがあり、現地の病院を受診。9月6日にグアテマラを出発、北京時間9月8日に鄭州到着。入国検査時に発熱と発疹が見つかり、ジカ熱感染が疑われた。河南省の感染症病院に移送後、隔離治療を受けた。9月12日中国CDCによる検査結果陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、輸入性症例と確定症診断された。
日時:2016年7月13日
内容:中国におけるジカ熱感染症患者の発生状況
  • 北京市衛生計画出産委員会5月23日付けの発表(*1)によれば、北京市でジカ熱の輸入症例があらたに確認された。
    患者はボリビアから帰国した35歳男性。北京市豊台区出身、会社職員。5月21日ボリビアにて帰国の途につく。当日、体調不良や熱っぽさを感じ、軽い痒みを伴う皮疹がみられた。22日午後北京首都空港へ到着。入国時に症状と旅行歴を申告し、病院へ搬送された。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、北京市CDCの専門家により輸入性症例と確定症診断された。
  • 北京市衛生計画出産委員会5月29日付けの発表(*2)によれば、北京市でジカ熱の輸入症例があらたに確認された。
    患者は湖北省武漢出身の31歳男性。ベネズエラ現地時間5月21日発熱あり。5月27日現地から搭乗、パリ経由で帰国。28日5時北京首都空港へ到着。入国時の体温37℃、全身に皮疹がみられ、病院へ搬送された。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、北京市CDCの専門家により輸入性症例と確定症診断された。
  • 広東省衛生計画出産委員会6月6日付けの発表(*3)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに確認された。
    患者は32歳女性。ベネズエラ華僑。広東省での住所は江門恩平市恩城街道。5月30日ベネズエラから広州白雲国際空港到着。入国時に発熱なし。31日発熱、6月3日腰痛と皮疹のため病院を受診。ジカ熱感染が疑われ、隔離治療を受ける。6月5日広東省CDCによる血清などのジカウイルス検査陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、同省の専門家により輸入性症例と確定症診断された。
  • 広東省衛生計画出産委員会7月11日付けの発表(*4)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに確認された。
    患者は40歳女性。スリナム籍華僑。7月9日スリナムから広州白雲国際空港到着。入国時に頭痛2日間、皮疹1日を申告。現場の検査でも皮疹が認められ、定点病院へ移送され隔離治療を受けた。7月9日および10日、広東省出入国検疫局と広東省CDCによる唾液などサンプルのジカウイルス検査陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、同省の専門家により輸入性症例と確定症診断された。
日時:2016年5月18日
内容:中国におけるジカ熱の流行状況並びに患者の発生状況
  • 広東省衛生計画出産委員会4月1日付けの発表(*1)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに2件確認された。
    患者は12歳と13歳の姉妹。妹は3月24日皮疹が見られたがその後症状は消失。姉は3月29日腹部に皮疹が見られ、広東省恩平市人民病院で隔離観察。二人はベネズエラからの華僑。広東省での住所は江門恩平市。二人は3月23日家族と共に香港経由、深センより入国。入国時には発熱なし。3月29日恩平市CDCによる南米からの帰国者に対する健康追跡調査で二人のサンプル陽性を検出した。30日広東省CDCによる検査結果陽性。31日疫学、臨床状態、実験室検査結果から、輸入性症例と確定症診断された。
  • 広東省衛生計画出産委員会4月10日付けの発表(*2)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに1件確認された。
    患者は7歳女児、ベネズエラ国籍の華僑。広東省での住所は江門恩平市恩城街道。4月4日家族と共にベネズエラから広州白雲空港に到着。入国時には発熱なし。恩平到着後、皮疹を発症。4月6日の健康追跡調査で皮疹を発見し、サンプル採取。4月7日恩平CDCによる唾液サンプル検査は陽性。4月9日広東省CDCによる尿と唾液サンプルの検査結果陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、輸入性症例と確定症診断された。
  • 広東省衛生計画出産委員会5月15日付けの発表(*3)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに1件確認された。
    患者は37歳男性、ベネズエラ在住の華僑。広東省での住所は江門恩平市君堂鎮。4月28日ベネズエラから厦門国際空港に到着。入国時には発熱なし。5月8日喉の痛みと微熱をきたし、12日皮疹と光熱を発症。5月14日広東省CDCによる血清サンプルの検査結果陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、輸入性症例と確定症診断された。
日時:2016年5月16日
内容:中国におけるジカ熱の流行状況並びに患者の発生状況
  • 北京市衛生計画出産委員会5月15日付けの発表(*1)によれば、北京市でジカ熱の輸入症例がはじめて確認された。
    患者はベネズエラから帰国した29歳女性。山東省煙台市出身、煙台市の会社職員。2016年4月にベネズエラへ向かい、現地時間5月11日発熱と若干の皮疹あり。北京時間13日帰国の途につき、14日早朝首都空港に到着。入国の際、空港検疫部門のスクリーニングでジカ熱感染が疑われ、空港職員付き添いのもと病院を受診。入院治療を受け、目下病状は安定している。
    北京市CDC、中国CDCによる患者の唾液および尿サンプルの検査結果は陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、輸入性症例と確定症診断された。
日時:2016年2月11日〜3月14日
内容:中国におけるジカ熱の流行状況並びに患者の発生状況
情報源:
中国国家衛生計画出産委員会HPhttp://www.nhfpc.gov.cn/zhuzhan/index.shtml
浙江省衛生計画出産委員会HPhttp://www.zjwst.gov.cn/

3月14日の状況

  • 広東省衛生計画出産委員会3月7日付けの発表(*1)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに2件確認された。
    患者はベネズエラから帰国した華僑親子(父47歳、女児6歳)。広東省での住所は江門恩平市。3月3日ベネズエラから広東省へ戻り、3月5日発熱、皮疹を発症し、病院を受診、渡航歴を医師に伝えた。広東省CDCの検査結果は陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、輸入性症例と確定症診断された。
  • 広東省衛生計画出産委員会3月11日付けの発表(*2)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに1件確認された。
    患者はベネズエラから帰国した華僑(19歳男性)。広東省での住所は江門恩平市。2月29日ベネズエラから広東省へ戻り、3月9日広東省の医療機関がジカ熱発生国からの帰国者に対して訪問健康指導を行っていた際、皮疹が見つかり、直ちに隔離治療となった。広東省CDCの検査結果は陽性。疫学、臨床状態、実験室検査結果から、輸入性症例と確定症診断された。
以上で中国における輸入症例は計13件となった。

3月2日の状況

  • 浙江省衛生計画出産委員会2月26日付けの発表(*1)によれば、浙江省でジカ熱の輸入症例があらたに1件確認された。
    患者は42歳女性、浙江省温州市文成県出身、南米スリナムで就労、現地で蚊に刺されている。21日里帰りで帰国の途上、全身の痒みや皮疹などの症状が現れたが、発熱は無かった。温州市第六人民病院で受診、渡航歴を伝えたところ、入院となった。2月26日確定診断。患者の状態は良好。
  • 広東省衛生計画出産委員会2月27日付けの発表(*2)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに2件確認された。
    患者はベネズエラから帰国した6歳男児とその姉8歳。2月25日広州白雲国際空港に到着、入国検疫で男児に発熱が見つかり、通報を受けた衛生部門により隔離治療措置が採られた。同行の家族に応急測定を行ったところ、8歳女児にも皮疹が見つかった。27同省の専門家組織により確定診断。2名の病状は落ち着いている。
  • 広東省衛生計画出産委員会2月29日付けの発表(*3)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例があらたに1件確認された。
    患者は23歳男性、ベネズエラに居住する華僑で、広東省での住所は江門恩平市。2月26日皮疹が現れ、病院を受診、2月19日ベネズエラから帰国した旨を医師に伝えた。広東省CDCの検査結果は陽性。確定診断された。病状は安定している。
  • 広東省衛生計画出産委員会3月1日付けの発表(*4)によれば、広東省で医学観察中の人の中からジカ熱輸入症例が1件確認された。患者は40歳男性、江門市出身。発症前ベネズエラで就労していた。2月27日報告された患者2名(姉弟)の父親。2月25日ベネズエラから帰国、27日から衛生部門により医学観察中であった。29日皮疹を発症。広東省CDCによる検査結果陽性。確定診断された。現在隔離治療を受け、病状は安定している。
以上で中国における輸入症例は計10件となった。

2月24日の状況

浙江省衛生計画出産委員会2月23日付けの発表(*1)によれば、浙江省でジカ熱の輸入症例があらたに2件確認された。二人は親子で、浙江省義烏市出身。中国における輸入症例は計5件となる。
患者は38歳男性と8歳の子で、浙江省第一症例の患者と同じ旅行団だった。疫学上および患者の臨床状態、検査結果に基づき、この2名をジカ・ウイルス感染症例と確定診断した。潜伏期は第一症例と同様に海外の流行地域で曝露(流行地域であるフィジー、サモアに旅行中、蚊に刺された)後、同じ潜伏期間(3〜12日間)の異なる時点で発症しており、共同曝露によるジカ・ウイルス感染と確定した。目下2名は義烏市の病院で隔離治療を受けており、体温は正常、病状も好転している。

2月20日の状況

浙江省衛生計画出産委員会2月19日付けの発表(*1)によれば、浙江省でジカ熱の輸入症例が確認された。中国での第3症例となる。
患者は38歳男性、浙江省義烏市出身、2月2日からフィジー、サモアへ旅行にでかけ、2月15日義烏市へ戻った。帰国途中で軽い発熱と悪寒などを感じたと訴えており、サモア旅行中に蚊に刺されていた。浙江省衛生計画出産委員会は広東省CDCおよび深圳出入国検疫局の情報に基づいて対応措置をとり、患者を義烏市の医療機関へ移送し隔離治療を施した。19日、中国CDCがサンプルを再検査し、患者の渡航歴、臨床状態、検査結果によりジカ熱輸入症例と確定診断した。

2月16日の状況

中国衛生計画出産委員会2月15日付けの発表(*1)によれば、広東省でジカ熱の輸入症例が確認された。中国での第2症例となる。
患者は28歳男性、広東省江門市出身、近年ベネズエラで商業を営んでいる。患者は2月9日ベネズエラより広東省にむけて帰国の途に就いたが、10日、途上で発熱、12日広東省白雲空港の入国時検疫で発熱と皮疹が見つかった。広東省出入国検疫局が採血を行い、広州救急センターを通して患者を広州市の医療施設へ搬送し、隔離治療を施した。12日午後当該検疫局、同日夜広東省CDCがそれぞれウイルス陽性を確認した。15日中国CDCがサンプルを再検査し、患者の渡航歴、臨床状態、検査結果によりジカ熱輸入症例と確定診断した。目下患者は病院で隔離治療を受けており、体温は正常、病状は好転している。

2月11日の状況

中国国家衛生計画出産委員会2月9日付けの発表(*1)によれば、中国ではじめてジカ熱の輸入性症例が確認された。患者は34歳男性、江西省贛州市出身、広東省東莞市の会社員。発症前ベネズエラへの渡航歴有り。患者は1月28日ベネズエラで発熱、めまい、頭痛などの症状をきたし、現地の病院で治療を受けた後、2月2日現地を出発、香港、広東省深圳市を経由して2月5日江西省贛州市贛県に到着。6日贛県人民医院感染性疾病科で隔離治療を受けている。2月8日江西省衛生部門がジカ熱と判定、2月9日国家衛生計画出産委員会がはじめてのジカ熱輸入症例と確定診断を行った。目下患者は贛県人民医院にて隔離治療を受けている。体温は正常、皮疹は消え、病状は好転している。
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